放下鉾の風景・第五番
放下鉾(ほうかぼこ)の紹介です。放下鉾は祇園祭で巡行している十一基の車輪付大型山鉾の内の一基です。そのため四条河原町での辻回しは見所の一つです。
放下鉾の説明 | 放下鉾の写真 | |||
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放下鉾の旗手、四条河原町に到着です。時代劇で見る城へ上がる時の紋付衣装のような方が唐傘をさして見守る先には鉾曳手と車方が作業をしている姿があります。 | ||||
辻回しは地面に割り竹を敷いて車輪をその上に乗り上げさせます。そこを横から綱で引っ張ることで車輪が竹の上で滑り易くなります。操舵が出来ない鉾の向きを腕力で90度転換する力業だと言えそうです。滑りを良くするために撒く水があるので、よく鉾について巡行する小さい車は水を積んでいるのかもしれません。ちなみに2006年は雨降りで水を撒く必要はありません。 | ||||
放下鉾は役割を担う方ごとに衣装を分けているため判り易いです。巡行の指揮を執る音頭取は水色の衣装、鉾運行の進路調整をする車方は縦縞の衣装、曳手は白い衣装に黒い笠、屋根方は白い衣装で、頭には汗除け日避けのため白手拭を巻くスタイルです。囃子方は紺地で白抜き模様の衣装というところでしょうか。 | ||||
曳手は鉾の向きを変えるために一列に並び綱を引きます。10.32トン(2008年の重量測定による)の重さがある鉾を車輪で転がすのではなくて、まさに引っ張る作業なため相当な力が必要になると思います。辻回しは一軒の家を動かす曳家のようでもあり「曳手」の腕の見せ所でもあるのです。 | ||||
音頭取の音頭にあわせて曳手が綱を引き鉾の向きが東向きから北向きに変わって行きます。 | ||||
引っ張っては車輪の下の竹を並べ変えます。曳き手もその都度場所を変えて体制を整えます。音頭取、車方、曳手の連携で鉾は向きを変えてゆくのです。 |