ハートのクローバーについて
クローバーとはシロツメクサのことです。公園の芝生の合間にクローバーが広がっていたりします。トランプのクラブのようにまるい葉が三枚あるのがシロツメクサです。このシロツメクサを見ると、四つ葉のクローバーを探したくなります。京都では、地下鉄国際会館駅を下車した宝が池公園でもクローバーが見られます。
何気ないことですが、お弁当を広げて会話をしながら四つ葉のクローバーを探すだけでも楽しめます。ところで、この四つ葉のクローバを見つけたとき、本当のところ、何がうれしいのでしょうか。
子供が四つ葉のクローバを見つけてうれしいのは、周りの人から、よかったねと笑顔で声を掛けてもらえる包容の喜びでしょう。そして若い人にとっては、これはまさに出会いの喜びではないでしょうか。
四つ葉のクローバーは、ほとんど見つけることができません。時間をかけても見つかりません。ところが、不意に目にとまることがあります。
この喜びは、実生活における運命的出会いを表象していると思います。四つ葉のクローバーは、人生の出会いを想起させるものであり、その瞬間に挟み込む「しおり」のようです。その「しおり」は、実は過去の自分からでも見える目印となっているのかもしれません。四つ葉のクローバーを持っていれば、運命的な出会いに気付くことができると考えるとおもしろいですね。
このクローバーに似たカタバミ(片喰)という植物があり、三枚葉は同じですが、その葉の形状はハート型です。商用イラストなどでハートの三枚葉になっているものは、実はカタバミを描いていることになるようです。しかしながら、カタバミは家紋にも使われ、日本人にとってはクローバーよりも古くからなじみのある植物のようです。
ちなみに、片食みとは、片側を食べるという意味です。これを生八つ橋で例示すると、(3)片食みして、さらに(4)もう片食みした歯跡がカタバミの葉の形になります。そして片食みではなく(2)正食みするとまるいクローバーの葉の形になります。これらはいずれもハート型ならぬ歯跡型ともいえそうです。