長刀鉾の風景・第三番
長刀鉾の紹介です。いよいよ「乗船」です。長刀鉾の内部を確認しましょう。盆踊りの「やぐら」のようなものなら一階から梯子で上ります。しかし長刀鉾は町会所の二階から「橋がかり」という架け橋を渡ります。
長刀鉾の説明 | 長刀鉾の写真 | |||
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いよいよ保存会の建物二階より、横付けされている長刀鉾へ橋がかりを渡って乗り込みます。 | ||||
長刀鉾は内部も豪華な作りになっています。使い込まれた床板、柱など主要な構造に木の強さを感じます。そこに豪華な装飾が加わって、綺麗にまとめられています。天井には赤の生地に刺繍の立派な幕が張られています。隙間からのぞくと、頑丈な組み立て式の鉾の構造も分かります。 | ||||
お稚児さんが座って見ている風景はこんな感じでしょうか。祇園祭の山鉾で、現在唯一「生稚児」といわれる子供のお稚児さんが乗っているのが長刀鉾です。 | ||||
鉾の柱にも、ぴかぴかの装飾品。これは真鍮の松葉でしょうか。きれいに磨かれて光っています。地の黒は漆塗りかもしれません。 | ||||
天井の縁には、星座のような模様があしらわれています。飾り金具も立派ですし、周りの布地も刺繍などの立派な加工が施されたものです。 | ||||
床板には、四、五、六など番号が彫られているのが分かります。機能的に組み立て解体ができる合理性が垣間見えつつ豪華な装飾品で飾られているという組み合わせが何とも絶妙な洗練された印象を生み出しています。 | ||||
保存会、建物二階を概観し、階段を下ります。表に出て上を見れば長刀鉾。機能美と装飾美と青い空。 | ||||
屋根の上にも豪華な飾りがついています。鉾停泊中は、駒形提灯で飾られており、夜には灯が点ります。 | ||||
長刀鉾の先端には長刀がついています。これはレプリカですが疫病退散の意味があるそうです。祇園祭には子供を疫病から守るというテーマがあります。 |