時は金なり
時間はお金そのものという考え方がある。働くということは自分の時間を切り売りして生活費を得ることであり、そうしなければ生きていくことができないサラリーマンの宿命といえる。しかし実際に時間を売っても、慎ましやかな生活を送るための最小限度のお金すら手に入らない。残業をして一定の手当がもらえる人であっても、赤字の上塗りということになる。ところが私たちが物を買う時には、その物の原価に、売り手の利益をも加えた対価を支払っている。自分が時間を売るときには原価相当で売るしかないにもかかわらず、時間を買う時には正当な対価を支払っている。つまり時間を正当に売ることができればより大きな価値を受け取ることができる。だとすれば、できる限り他人に時間を切り売りするのをやめよう。時間は自分で消費する方が良い。自分で消費すればより多くの価値を自分に投資できる。だから給料が少なくても、拘束時間が短いなら、それは強みと考えよう。他人への投資に熱心になりすぎるのも良くない。自分のために時間を使う。自己研鑽のためにこそ、時間もお金も使う。それがより多くの価値を自分自身に蓄積する秘訣ではないだろうか。それが時は金なりの意味だと思う。