岩戸山の風景・第二番
岩戸山の紹介です。岩戸山は山を改造した曳山(ひきやま)と呼ばれる形態であり、見た目は鉾と同じです。山と鉾の外観上の大きな違いは、まず大きな車輪の有無です。鉾には大きな車輪があり、山にはありません。しかし曳山には鉾と同じく大きな車輪が付いています。もう一つの違いは屋根を貫く真木の有る無しです。鉾の場合は、周囲のビルに届くような高さの真木に両側に広がる榊、さらに天王座と呼ばれる部分や、その先に伸びる鉾頭の飾りがあります。山の場合は屋根の上に真松と呼ばれる松の木が立ちます。岩戸山にも山の証としての真松が立っているのです。
岩戸山の説明 | 岩戸山の写真 | |||
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提灯には川島織物と書かれています。豪華絢爛な前懸、水引などの新調を手がけられたのかもしれません。名誉なことです。その時代ごとに違うのでしょうが、この岩戸山はとても豪華な山です。空を見て、雲行きのあやしさは、この時期ならではです。 | ||||
こうしてみるとわかりますが、山鉾で巡行する際に電線が干渉する不便さがあります。この後もしばしば目に入りますが、この時期は邪魔な電線を撤去するなどの臨時の工事が行われているようです。 | ||||
電信柱に巻かれた黄色い網が臨時の処理の目印のように思います。これ以後各所で注目して下さい。山鉾ごとに説明書きの駒札が立っており、内容は参考になるものです。「京都市」と最後に書かれているので、支給品なのでしょう。 | ||||
岩戸山は、山でありながら鉾と同様に車輪がついています。模型を見るとその様子が良くわかります。通常は、みこし風のものが山で、山車が鉾だと思います。しかし歴史の経過において色々あるという例が後にも出てきます。ちなみに車輪付の山は曳山(ひきやま)というそうです。 |