1. 北観音山の風景・第二番

北観音山の風景・第二番

北観音山(きたかんのんやま)の紹介です。北観音山は密かに全ての祇園祭の山鉾の中で唯一、最多で十一列の駒形提灯を持つ山です。(長刀鉾も十一列を配する構造を持っているように見えますが2006年は、そうしていませんでした。)これを公表すれば他の山鉾も、さらに多い列の駒形提灯を配する可能性があります。しかし現状では北観音山が一番であり、今後もそうあり続けるだろうと私は思っています。

あるいてゆこう北観音山
北観音山の説明 北観音山の写真
北観音山の南隣には歴史的建造物としての松坂屋があります。「お中元は松坂屋」という松坂慶子のポスターが張ってあるので百貨店の松坂屋です。この松坂屋の収蔵する秘蔵品を宵山期間に公開しておられます。 北観音山の南側にある松坂屋 鎧兜や着物に屏風
他の山鉾に勝る十一列の駒形提灯を配して会所二階と橋がかりで連結された宵山期間の北観音山です。この提灯には北観音山の紋と思われる六角印が付いています。また北観音山は車輪を持ちながらも鉾ではなく曳山であり屋根の上には真松が立っています。 定位置に建てられた北観音山 高く聳える真松
説明書きの駒札には山に楊柳観音像と韋駄天立像(いだてんりつぞう)を頂き、別名「上り観音山」と呼ばれることや、真松左二の枝に尾長鳥をつけることなどが記されています。見上げると破風飾りの鳥は上昇しています。北観音山は上昇する鳥の飾りが付いている方が後なのです。南側が山の後方であるなら山鉾巡行の朝に、恐らく北向きに進んで四条烏丸に向かうはずです。どういう経路を進むのか興味が出てきます。また山の天井の真木を通す穴が六角なのがわかるでしょうか。そして北観音山は北側に回っても駒形提灯は十一列なのでした。 装飾が豪華な北観音山 北観音山の説明書き
北面も11列の六角マークの付いた御神燈を配する駒形提灯 「北観音山」の提灯