ひげの剃り方
はじめに
ひげ剃りには順剃り(じゅんぞり)と逆剃り(さかぞり)がある。順剃りとは上から下へカミソリを当てること。逆剃りとは下から上へカミソリを当てることを指す。男性があごや頬に手を当ててみると分かるようにひげの生え方(毛並み)は下向きになっている。下から上に頬を撫でるとザリザリとひげが逆立てられることが分かる。よって逆剃りの方が余分なひげを効果的に深く剃ることができる。しかし同時に逆立つひげとともに皮膚にも余計にカミソリが当たるため肌荒れの原因となる。よって逆剃りは推奨されない。
順剃りの手順
それではひげ剃りは順剃りだけで良いかといえば、そうでもない。ひげを上から撫でるように剃ってもうまく深剃りすることができない。どうすれば良いのだろうか。その悩みを最近ようやく解決できた。つまりこういうことだ。1:まず顔を水洗いする。2:そしてシェービングフォームをひげの部分に塗る。3:順剃りでカミソリを当てて、ワイパーのようにシェービングフォームを落としながらひげを剃っていく。途中、カミソリについたシェービングフォームを水道水で洗い流しながらひげを剃り終える。ここまでなら、これまで通りの作業となる。
逆剃りの手順
次に4:もう一度シェービングフォームをひげの部分に塗る。5:今度は逆剃りでカミソリを当てて、ワイパーのようにシェービングフォームを落としながらひげを剃っていく。このとき、あごの下の方から、およそ2センチ程度の幅ずつ、プリンを端から食べていくような几帳面さでひげを剃っていく。途中に適時、カミソリについたシェービングフォームを水道水で洗い流す。こうしてあご、えらの部分、頬、口の下、上唇の上側というように部分を意識して剃っていく。そのとき、ザリザリという音がする限りは未だひげが残っている合図であり、ザリザリ音が無くなれば適度にひげが剃れたことを意味する。こうして逆剃りで仕上げることで剃り残しのないひげ剃りが完成する。
二段構えの意味
この一連の作業の意味はどこにあるだろうか。実は、初めから逆剃りをすると、長めに伸びたひげに引き連(つら)れて皮膚を傷めやすい。これが逆剃りが推奨されない大きな理由となる。しかし、一旦順剃りでひげを剃ると、ひげが短く剃られた状態になる。ここでもう一度シェービングフォームを塗ることで、今度は逆剃りを行っても引き連(つら)れによる皮膚の損傷を最小限にとどめることができる。この二段構えこそが、当たり前のようでありながら、ひげ剃りの妥当な手順だと気が付いた。
ひげ剃りの結論
この二段構えのひげ剃りを実践すると、カミソリの刃が長持ちすることが分かる。というよりも刃を頻繁に交換しなくても皮膚を傷めることなくひげを剃る回数を延ばすことができる。シェービングフォームは2倍必要となるが、刃が長持ちする方が格段に費用は安く収まることになる。何よりも、きれいにひげを剃ることができる。そして皮膚の損傷を抑えることができる。これこそが二段構えひげ剃りの利点といえるだろう。
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