一回目の実験では、脱水槽に卵をいれたものの、割れてしまい失敗に終わりました。そこで、2回目の実験では、卵が割れない工夫を凝らしています。その結果、実験としては以後の方針を立てるための結論を出せるものとなりました。
ゆでたまごの製法説明 | ゆでたまごの写真 |
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卵に針で穴を開けて中身をかき混ぜ、ガムテープでフタをする作業を行った上で、2回目の実験では、脱水槽の回転によって加わる力から卵を守るために、容器を活用します。実験用の卵を入れない空きスペースには広告などを詰めた上で、輪ゴムで厳重に固定します。さらに、この上からガムテープで厳重に密封しました。 | |
同じように、卵のパッケージを、エアーキャップで保護します。 | |
同じく、さらにタオルで上下を保護し、輪ゴムで固定します。これを脱水槽に入れて3分間回転させました。結果は、卵が割れることなく、無事でした。この卵を、すぐに、お湯から3分ゆでて、火を止めて5分間置き、皮をむきました。 | |
卵は、ゆでる過程で、攪拌用に開けた穴から白身が少しはみ出しました。むいてみると外観はほとんど普通のゆで卵とかわりません。若干まだらもように、黄身が混ざり、白身がすこし黄色がかっているのが分かります。 | |
卵の断面図では、白身の中にも、黄身が混ざっている様子が分かります。しかし、ほとんどの黄身は、通常の ゆでたまごと同じように、卵の中心に固まったままになっています。これでは成功とはいえません。 | |
結論は、そもそも脱水槽の中心に卵を置いて回転させても、卵に遠心力は働くが、その中身については、卵のいずれかの内壁に押しつけられる圧力が加わるだけで、内部において十分な攪拌が起こるとは考えられない。しかし、殻は回転しても中身の液体部分は追従せず留まろうとするとも考えられる。いずれにせよ、全体的な攪拌には至らないことは、明らかな結論といえる。黄金の卵をつくるには、実際に中身をかき混ぜることが必要と考えられる。 |